2025年春、東京六大学野球に新たな歴史が刻まれました。学生野球では初となる「ビデオ判定（リプレー検証）」の導入が正式に決定されたのです。
今回導入されるビデオ判定では、本塁打の判定、アウト・セーフ、フェア・ファウル、タッチプレーといったプレーに対して、各チームが9回までに1回、延長戦で1回、リプレー検証を要求することが可能です。ただし、ストライク・ボールやボークといった、審判の主観が強く関与する判定は対象外とされています。
この流れは、他のスポーツにおけるビデオ判定の活用とも一致しています。
たとえば、サッカーでは「VAR（ビデオ・アシスタント・レフェリー）」が導入されており、得点、PK、退場、誤認識の修正など、試合の流れに大きく関わる場面に限って介入します。判定の最終決定は主審が下すルールです。
バスケットボール（NBA）では、時間内に放たれたシュートかどうか、3ポイントの足位置判定、危険なファウル（フレグラントファウル）などが対象です。試合のテンポを維持しつつ、重要な場面での誤審を防ぐ運用がされています。
また、テニスでは「ホークアイ」が使用されており、選手がライン判定に対してチャレンジできるシステムがあります。これは非常に高精度で、公平性の確保に役立っています。
こうした各競技の事例と比べても、東京六大学野球が取り入れたビデオ判定は、選手や観客の納得感を高め、公正な試合運営を実現する大きな一歩だといえます。
100年以上の伝統を持つ六大学野球が、テクノロジーを取り入れた今回の決断。これからの学生スポーツがどう進化していくのか、注目が集まります。
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